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2009年2月号(1月26日発行)
海外の大学は国際色が豊か、なんて声を良く耳にしますが、いやはや日本も負けてはいません。大学機関における外国籍学生数、日本はその数において実は世界第7位!
これ、結構意外じゃないですか?
というわけで、今回は大学機関における外国籍学生数がテーマ。ユネスコの調査レポートを参照して、国別にその数の多い順にランキングを形成した。当サイトを見て頂いている学生諸君も、その多くは日本から海を渡り異国の大学へ通う、いわゆる外国籍の学生だと思われる。みなさんが学びの場に選んだ国には、一体どのくらいの数の学生が海外から集まっているのか。早速ランキングを見ていこう。
2009年2月号(1月26日発行)
海外の大学は国際色が豊か、なんて声を良く耳にしますが、いやはや日本も負けてはいません。大学機関における外国籍学生数、日本はその数において実は世界第7位!
これ、結構意外じゃないですか?
というわけで、今回は大学機関における外国籍学生数がテーマ。ユネスコの調査レポートを参照して、国別にその数の多い順にランキングを形成した。当サイトを見て頂いている学生諸君も、その多くは日本から海を渡り異国の大学へ通う、いわゆる外国籍の学生だと思われる。みなさんが学びの場に選んだ国には、一体どのくらいの数の学生が海外から集まっているのか。早速ランキングを見ていこう。
2009年2月号(1月26日発行)
外国籍学生が多い国ランキング、大方の予想通り第1位はアメリカ。そして第2位がイギリスだ。先に掲載した世界大学ランキングTOP100で、上位15位までを独占した2ヵ国。そのランキングの評価対象に「外国籍学生数」という項目が盛り込まれていたこともあるが、やはりこの2ヵ国が、大学機関における世界の中心という考えに変わりはなさそうだ。また、約60万人と、2位のイギリスより約2倍近くの外国籍学生が集まるアメリカだが、全学生におけるその割合は3.4%と、イギリスのそれの約4分の1の割合。アメリカはもともと「人種のるつぼ」と揶揄されるほど他民族な国家なだけに、比較対象にはならないかもしれないが、数字の上では「国際色豊か」という点ではイギリスに軍配が上がった。ちなみに、アメリカの大学に通う外国籍学生の、その半数はアジア地域からの留学生。インド・中国・韓国、この3ヵ国で約20万人を占めている。
そして、この2ヵ国以降の順位を見ていくと、3位にドイツ、4位がフランス、5位にオーストラリアが続いた。日本人学生の留学先としても人気のオーストラリアは、全学生に占める外国籍学生の割合が20%以上と、同ランキング登場の国の中で最も高い比率。大学で学生に声をかければ、約5人に1人はオーストラリア国籍以外の学生ということになる。ちなみに、アメリカ同様オーストラリアにおいてもアジア地域からの留学生が多く、その割合は全体の約75%。国別に見てみると上位3ヵ国は、中国・インド・韓国と、こちらもアメリカと同じ結果だった。
その後には、6位にカナダ、そして7位に日本がランクインした。日本を訪れている留学生の数は、約12万人。独特の文化が栄え、英語圏でもない島国・日本に、そんなに多くの学生が学びに来ているのは、少し意外ではなかろうか。日本への留学生、その内訳を見ると、なんとここでもアジア地域からの学生が多い。しかも、その割合は全外国籍学生の90%以上と圧倒的だ。中でも、中国と韓国からの留学生が多く、中国からが約60%、韓国からが約15%と、2国で留学生全体の約75%を占めている。えっ!? またまた中国!? と驚く方も多いかもしれないが、何を隠そう、中国は世界で最も国外へ留学する学生が多い国なのである。その数は年間15万人以上とも言われている。近年、急速な経済成長を遂げた中国では、以前から海外の様々な技術を獲得するために、国を挙げて留学制度に力を入れてきた。さらに、近年の経済成長に伴い中間所得層が増え、先進の教育を受けさせるために、子どもを海外の大学へ通わす親が急増したことも後押しとなっている。そして、海外で学んだ学生が、帰国して自国に学んできたことを還元する。まさに近年の中国の経済成長は、留学生たちが支えていたといっても過言ではない、のだが…。実はひと昔前までは、国外の大学へ留学し、そのまま現地で就職してしまう学生が大半だったとか…。それが近年の経済成長を受け、留学から帰国し、自国で職に就く学生が急増したとのこと。何はともあれ、こうして留学生たちの力が経済成長のスピードを早めるのに貢献しているというわけだ。ちなみに、日本から国外の大学への留学生数は、少子化や不況の影響を受け、2003年をピークに減少傾向にある。
さてさてランキングに話を戻すと、日本は世界的に見ても学生の留学先として、人気の国と考えて良いであろう。その9割以上がアジア地域の学生とは言っても、地理的条件や非英語圏であることを考慮すれば、外国籍学生数約12万人(世界7位)は立派だ。ちなみに、日本の大学で外国籍学生の在籍数が多い大学は、1位が立命館アジア太平洋大学(APU)で2644名、2位が早稲田大学で2608名、そして3位が東京大学の2388名(日本学生支援機構調べ。2008/5/1)で、この3校が他の大学を大きく引き離している。中でも特筆すべきは上位2校だ。2000年、大分県に設置されたAPUは、今では世界80を超える国・地域から学生が集まるという、非常に国際色豊かなキャンパスを実現。全学生の約半数を外国人留学生が占める。また、2位の早稲田大学では、2004年に新たに国際教養学部(SILS)を設置し、外国人留学生を積極的に受け入れるとともに、同学部の講座の全体の約9割を英語で行うなど、国際舞台を意識した教育が行われている。さらに同校は、中長期的に外国人留学生の在籍数を現在の約3倍となる8000名まで伸ばすことを目標に、大学の国際化により一層取り組む方針だ。これまでは、学部クラスにおける外国人留学生の受け入れ態勢が整っていなかった日本だが、この2校に牽引される形で、今では多くの大学が学部クラスから留学生の受け入れ態勢を整え、それが外国人留学生数の増加に繋がっているのであろう。嬉しいことに、最近ではコンビニや飲食店など、至るところで外国籍学生たちがアルバイトをする姿を頻繁に目にすることができるようにまでになった。APUやSILSをはじめ、日本の大学の国際化は、今後ますます進んでいくに違いない。
出展:ユネスコ『GLOBAL EDUCATION DIGEST 2007』
そして、この2ヵ国以降の順位を見ていくと、3位にドイツ、4位がフランス、5位にオーストラリアが続いた。日本人学生の留学先としても人気のオーストラリアは、全学生に占める外国籍学生の割合が20%以上と、同ランキング登場の国の中で最も高い比率。大学で学生に声をかければ、約5人に1人はオーストラリア国籍以外の学生ということになる。ちなみに、アメリカ同様オーストラリアにおいてもアジア地域からの留学生が多く、その割合は全体の約75%。国別に見てみると上位3ヵ国は、中国・インド・韓国と、こちらもアメリカと同じ結果だった。
その後には、6位にカナダ、そして7位に日本がランクインした。日本を訪れている留学生の数は、約12万人。独特の文化が栄え、英語圏でもない島国・日本に、そんなに多くの学生が学びに来ているのは、少し意外ではなかろうか。日本への留学生、その内訳を見ると、なんとここでもアジア地域からの学生が多い。しかも、その割合は全外国籍学生の90%以上と圧倒的だ。中でも、中国と韓国からの留学生が多く、中国からが約60%、韓国からが約15%と、2国で留学生全体の約75%を占めている。えっ!? またまた中国!? と驚く方も多いかもしれないが、何を隠そう、中国は世界で最も国外へ留学する学生が多い国なのである。その数は年間15万人以上とも言われている。近年、急速な経済成長を遂げた中国では、以前から海外の様々な技術を獲得するために、国を挙げて留学制度に力を入れてきた。さらに、近年の経済成長に伴い中間所得層が増え、先進の教育を受けさせるために、子どもを海外の大学へ通わす親が急増したことも後押しとなっている。そして、海外で学んだ学生が、帰国して自国に学んできたことを還元する。まさに近年の中国の経済成長は、留学生たちが支えていたといっても過言ではない、のだが…。実はひと昔前までは、国外の大学へ留学し、そのまま現地で就職してしまう学生が大半だったとか…。それが近年の経済成長を受け、留学から帰国し、自国で職に就く学生が急増したとのこと。何はともあれ、こうして留学生たちの力が経済成長のスピードを早めるのに貢献しているというわけだ。ちなみに、日本から国外の大学への留学生数は、少子化や不況の影響を受け、2003年をピークに減少傾向にある。
さてさてランキングに話を戻すと、日本は世界的に見ても学生の留学先として、人気の国と考えて良いであろう。その9割以上がアジア地域の学生とは言っても、地理的条件や非英語圏であることを考慮すれば、外国籍学生数約12万人(世界7位)は立派だ。ちなみに、日本の大学で外国籍学生の在籍数が多い大学は、1位が立命館アジア太平洋大学(APU)で2644名、2位が早稲田大学で2608名、そして3位が東京大学の2388名(日本学生支援機構調べ。2008/5/1)で、この3校が他の大学を大きく引き離している。中でも特筆すべきは上位2校だ。2000年、大分県に設置されたAPUは、今では世界80を超える国・地域から学生が集まるという、非常に国際色豊かなキャンパスを実現。全学生の約半数を外国人留学生が占める。また、2位の早稲田大学では、2004年に新たに国際教養学部(SILS)を設置し、外国人留学生を積極的に受け入れるとともに、同学部の講座の全体の約9割を英語で行うなど、国際舞台を意識した教育が行われている。さらに同校は、中長期的に外国人留学生の在籍数を現在の約3倍となる8000名まで伸ばすことを目標に、大学の国際化により一層取り組む方針だ。これまでは、学部クラスにおける外国人留学生の受け入れ態勢が整っていなかった日本だが、この2校に牽引される形で、今では多くの大学が学部クラスから留学生の受け入れ態勢を整え、それが外国人留学生数の増加に繋がっているのであろう。嬉しいことに、最近ではコンビニや飲食店など、至るところで外国籍学生たちがアルバイトをする姿を頻繁に目にすることができるようにまでになった。APUやSILSをはじめ、日本の大学の国際化は、今後ますます進んでいくに違いない。
出展:ユネスコ『GLOBAL EDUCATION DIGEST 2007』